12年ぶりに実現したジョー・リン・ターナー&オーケストラ公演。その極上ライヴアルバムが緊急リリース決定です! 本作に収められているのは「2018年2月24日東海市芸術劇場」公演。ジョーとオーケストラの共演は2006年にもありましたが、今回は1回きり。その現場を吸い込んだオーディエンス録音なのです。このコンサートは、いわゆる「ロックとクラシックの融合」企画の一種なのですが、グッとクラシック寄り。RAINBOW歴代の名曲がオーケストラ・アレンジで演奏され、それをバックにジョー・リン・ターナーが歌う。そのアレンジは徹底的に作り込まれ、主役はむしろオーケストラ。ジョーは(ゲストの域は超えているものの)華を添える立場です。わずか3日前のライヴアルバムとなるわけですが、「早かろう悪かろう」では決してありません。むしろ、超極上・超美音。ひと口に“オーディエンス録音”とは言っても、いわゆるロック録音とは次元が違う。クラシックの現場でプロが使用している専用マイクを使い、ポジションも会場設営の集音マイクの真下。偶然の奇跡に頼るのではなく、オーケストラ専用に特化した万全の体制で実現した美録音なのです。それを可能にした録音家は、現代の名匠“西日本最強テーパー”氏。どんなコンサートでも会場音響・出音のクセ・ファン層の種類まで徹底的に分析して録音に臨む方ですが、まさかクラシック録音にまで精通していたとは……。そんな本作のサウンドは、ちょっと言葉に困る。長年、ロック・サウンドを形容してきた語彙では表せない美しい音世界。極めて繊細でありながら広がりも迫力もすべてが美しい。今回もコージーに捧げられた「Overture 1812」も演奏されるのですが、そこで大砲が大迫力で轟いても(ヘッドフォンで聴く際にはご注意ください)まったく音が割れず、美しさが微動だにしない。ロックファン向けに言うなら「クラシックCDのような音」。これ以上の言葉を使うと、録音を貶めてしまうかもしれない……そんな畏怖さえ覚えるサウンドなのです。その音世界で描かれるのは、クラシカルに輝くRAINBOWの名曲群。ショウの内容は基本的に2006年公演を踏襲しており、今回も二部構成。第一部はコージー・パウエル時代で、ジョーも登場して3曲(「Eyes Of The World」の中盤から登場なので、厳密には2曲半)歌いますが、それ以外はオーケストラのみ。第二部はジョー時代の代表曲が演奏され、ジョーも出ずっぱりで歌います。ショウは第一部から感動の嵐。世界一RAINBOWを愛して止まない日本人だからこその本気のアレンジと演奏。全盛期から30年を経たからこそ、ロックに対する素直なリスペクトが滲みつつ、その中に封じ込まれたクラシックのテイストが鮮明に浮き上がってくる。そして、それをバックに歌うジョーの歌声が実に、実に素晴らしい。第一部で歌うのは「Eyes of the World」「Catch the Rainbow」「Rainbow Eyes」ですが、声量たっぷりの歌い上げも繊細な発声も見事。線の細かった80年代には「ロニーやグラハムの曲を歌うには実力不足」と言われたものですが、太く逞しくになった現在の声なら不足なし。同時代のライバル達が往年の輝きを失っていく中で、彼は現在こそが最盛期なのではないかと思うほどのヴォーカリゼイションです。そんなジョーの歌声がさらに輝くのが第二部。演奏される7曲はセレクトも曲順も同じですが、オープニングはよりRAINBOWらしい「Somewhere Over The Rainbow」です。そして、ここでショウのムードはガラッと変わる。第一部ではオーケストラに花を添えていたジョーが主役になり、彼や指揮者が盛んに煽って観客も盛り上がる。拍手や声援も増え、グッとロック・サイドに近づくのです。しかし、そうは言ってもここでもオーケストラは本気。オリジナルの楽器をただ移し替えたようなお手軽アレンジとはまるで違い、オーケストラだからこそ可能なダイナミックな世界を描き出す。それは壮大な映画音楽のようでもあり、お馴染みのフレーズが顔を覗かせなければ、RAINBOWの曲だということを忘れそうになります。ポップ色が強かった後期RAINBOWナンバーがここまで劇的で、ここまで荘厳な曲だったとは……。そして、その壮大な世界に相応しいジョーの歌声。いつもより歌い上げ、張り上げを多用しつつ、その張りは艶やかで逞しい。全曲で他では聴けない見事な歌いっぷりを披露する中で、極めつけなのがラストの「Street Of Dreams」。最後の最後を即興で歌い上げるのですが、そのフレーズの豊かこと。声量の素晴らしいこと! 壮大なクラシック・コンサートをたった独りの歌声で見事に締めくくり、感動をグイッと引き上げてしまう。凄い。凄いヴォーカリストです。 まさに「万雷」と呼ぶに相応しい喝采の中、本作は幕を閉じます。OVER THE RAINBOWやVOICES OF RAINBOW等、ちょっと懐メロすぎる来日も多かったジョーですが、本作はまったく次元が違う。RAINBOW愛が滲んで溢れてこぼれ出すオーケストラの本気、その本気に真っ向から立ち向かい、感動をさらに引き上げてしまう歌声。恐らく、この共演企画こそヴォーカリスト:ジョー・リン・ターナーのベストワークなのではないでしょうか。その奇跡の一夜に立ち会い、精緻を凝らして記録した大傑作。 Live at Tokai City Arts Theatre, Tokai, Japan 24th February 2018 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (43:49) 1. Intro. 2. Over The Rainbow 3. Eyes of the World 4. Catch the Rainbow 5. Gates of Babylon (Instrumental) 6. Weiss Heim 7. Rainbow Eyes 8. Overture 1812 (Tribute to Cozy Powell) Disc 2 (47:19) 1. Intro. 2. Somewhere Over The Rainbow 3. Spotlight Kid 4. Stone Cold 5. Cant Let You Go 6. Stranded 7. I Surrender 8. Maybe Next Time 9. Street of Dreams









