リリースされ、その圧倒的に秀逸な音質で甦った『NASSAU COLISEUM 1988 (Sigma 120)』はもうお愉しみ戴けましたでしょうか?88年唯一の流出サウンドボード音源がブラッシュアップされたタイトルだけに、それはまさしく『光?パーフェクト・ライブ! / DELICATE SOUND OF THUNDER』の手を加えられていない本来の姿を生々しく実感出来るタイトルだったと思います。しかしこのライブにはかつてビデオとレーザーディスクによる映像版タイトルがあった事をお忘れの方は居ないでしょう。今週末はその『光?パーフェクト・ライブ! / DELICATE SOUND OF THUNDER』の公式映像が2015年最新機材を用いたデジタル・リマスタリングを施されて甦ったものが、海外よりて緊急入荷が決定致しました!何故か、いかなる理由かは不明ですがこの映像版『DELICATE SOUND OF THUNDER』は公式にDVD化されておらず、現行のDVDはブラジル製の粗悪なブートレッグがハーフオフィシャルの様な形で流通しているのが現状です。それはクオリティ的にもお粗末なもので、例えば画面下にトラッキングノイズが終始チラついたり、元々4:3の画面サイズを強引に16:9のワイド画面に引き伸ばしているせいで映像に歪みが出ている始末です。しかし今回海外から登場した本作は基本的な映像スペックが高かった日本盤レーザーディスクのオリジナル盤(※製品番号 42LP136 / 反射板の腐食劣化や盤の傷が一切無いmint状態のもの)を使用し、最新機材で画質と音声の更なる向上を図ったことでそれらのマイナス要因が全く無い、過去最高の仕上がりを実現しています。保存状態に優れたレーザーディスクをブラッシュアップしDVD化したタイトルと言えば、去年当店よりリリースされファンと専門誌に絶賛されたホワイトスネイクの『SUPER ROCK '84 IN JAPAN: 30TH ANNIVERSARY EDITION』や、エイジア83年の武道館公演を超高画質でデジタル収録した『ASIA IN ASIA: DEFINITIVE AUDIENCE MASTERS (Virtuoso 170/171/172/173/174)』等を鮮やかに想い起こされる方も居られるでしょう。本作はその流れを汲むブラッシュアップ映像タイトルの第3弾と言えるものとなっており、当時の日本版LDが持っていた比類なき品質を現代に最高の形で甦らせた、決定的な映像版『光?パーフェクト・ライブ! / DELICATE SOUND OF THUNDER』となっているのです!スタートボタンを押すと暫く映し出される紫のレーザー光線、青い霧に包まれた会場内、それを照らす無数のライティングの様子が暫く走馬灯の様に続きますが、その発色の良さと鋭い鮮明度にこの導入部から見入ってしまうでしょう。反射膜の腐食で劣化したLDにありがちなチラ付き等も一切ありませんし、勿論トラッキングノイズも皆無です。程なくすると「Shine On You...」のギターの出音が胸に刺し込むほどシャープで芯のある音で出てくる事にお気付きになると思いますし、この時点で既に画質・音質の両方で旧ビデオ版・LD盤を凌駕したクオリティとなっている事を実感して戴けると思います。「Learning To Fly」でのリズムギターを弾くギルモアとリードを執るレンウィックの様子も鮮やかな映像で現れますが、ギターのアドリヴを効かせた2人の音楽的対話を甦った美麗映像で改めて御確認戴ければ、この演奏に対する視点と捉え方を新たにするに違いありません。「Sorrow」ではマルチカメラによってステージ全体の様子が多角的に映し出されますが、この映像は絶えずそうして視点が変わりながらも要所ではその楽器・その人物に焦点を当てて音楽の進行を追っているだけに、これまでの若干ぼんやりした旧映像では演奏の魅力がきちんと伝え切れていませんでした。しかし映像のグレードが上がった本作ではそうした視覚面から得られる発見がまだ多く眠っていた事を実感して戴けるでしょう。「The Dogs Of War」はギターのパートが増えたことで曲がより充実した内容になっているのも注目ですが、中盤のスコット奏でるサックスとギルモアのギターによる熱っぽい対話がこれまで以上に解像度の高い鮮やかな映像で画面からに出てくる点に御注目下さい。"♪ You can knock at any door," の部分でギルモアがリズムに合わせてマイクを6回叩くシーンもこれまで以上に熱く迫ってきますし、中盤では3人の女性コーラス隊がかなりの頻度で鮮明に映る事も見逃せません。中でもレイチェル・フューリーの美貌が過去最高の色鮮やかな美麗画質で記録されていますので、これは彼女のファンなら何を差し置いても要チェックと言えましょう。ショウ後半のスタートを告げる「One Of These Days」はスチールギターをかき鳴らすギルモアの顔と指の表情、空中を飛ぶ豚、熱狂する観客、多彩な光の束を終始発し続ける円形スクリーンなど、当時のフロイドの厚みのある演奏力は勿論のこと熟練したクルーとステージ・デザイナーによるライティングの技が一層の鮮明さで甦ります。「On The Run」ではキャスター部分がグリップタイヤになっているベッド、即ち"イカルス"が映画『ブレードランナー』のポリス・スピナーの様なシルエットで頭上を飛ぶ様子、終曲と同時にそれがステージに激突して爆発するスペクタクルな光景が過去最高の迫力ある美麗画質で目の前に現れますし、「The Great Gig In The Sky」ではレイチェルを筆頭にドゥルガ、マーガレット達の見事な声量と美貌がブラッシュアップされた映像と言うに相応しい美麗な映像で甦っています。また御存知の通りこの演奏は88年6月21日(※or22日)にやったフランスはヴェルサイユ宮殿前でのものが部分編集されていますが、屋外ステージの遠景の様子と花火という印象的な光景も麗しい端正な映像として甦っており、アイシャム監督が彼女達の口元をさりげなくクローズアップしたライト・フェティッシュな視点の映像も色鮮やかに画面を彩ってゆきます。一方「Us And Them」は中盤のサックスのソロやバックの演奏風景を流転させながら細かく撮っているので、色鮮やかに甦ったこの画質でそれらに接すると改めて当時の布陣の音楽的多様性と可能性に気付かされると思いますし、名曲「Comfortably Numb」では次々に視点が変わって移る近距離?中距離を多用した各シーンがどれも最良の画質で現れる事に感嘆の声を上げるでしょう。バックコーラスで支えるリックもくっきり映るのが魅力です。またここではスコットがサックスではなく黒のヘッドレス・ギターを弾いている様子が映りますが、ヘッドの共鳴が無くなった事で得られるその特徴的な太いサウンドと、ギルモアの泣きのギターが絡まる様子もブラッシュアップされた秀逸な音像で飛び出してくるので是非チェックしてみて下さい。こうした音質面の向上は「Run Like Hell」にも見るべきものがあり、ここでは右チャンネルから出るガイ・ブラッドの歌唱パート、そして左チャンネルから出るギルモアの歌唱パートとの掛け合いがステレオ感に溢れたシャープな音像と映像で甦っています。またステージ前方で開閉式のリトラクタブル・ライトが慌しく点滅する様子や、最後に円形スクリーンの周囲が一斉に炸裂する様子も迫力ある過去最高の画質・音質で目前に現れますので、終演まで目が離せないこと請け合いです。御存知の通りこのライブ映像は1988年8月19日?23日に米国ナッソー・コロシアムで連続5日間行ったライブからベストなものを選んで構成されています。ウェイン・アイシャム監督によって創られたこの映像はスローモーションやソフトフォーカス、そして複数シーンを半透明に重ねながら同時に見せるクロスフェイドを多用したものとなっていますが、当時はそうした映像効果がフロイドのステージの魅力を逆に殺してしまっているという声もありました。しかしフロイドのライブを実際に御覧になった経験がある方は、あれをどんなに高価な5.1chオーディオで再生しようとも、そしてどれだけ優れたビデオシューティングをしようとも、光と音の洪水で身体が半ば硬直するほどの緊張感に溢れたあの光景を、平坦な映像で再現するのはまず不可能だという事を肌感覚で分かっていらっしゃるのではないでしょうか。それは当店としても同じであり、幾ら質の良い日本盤レーザーディスクをブラッシュアップしたところであの時のライブと同じ迫力が味わえるなどとは申しません。しかしこの映像はそもそもそうしたライブ・パフォーマンスのリアル・ドキュメンタリーではなく、あくまでもフロイドのライブを家庭で手軽に愉しむ為に製作されたものなのですから、映像と音声のクオリティを現代の最新技術で引き上げる事で" 作品としての愉しみ "を高める事は可能な筈です。本作の狙いもまたそこにありますし、実際この映像作品は21世紀の現在鑑賞しても充分過ぎるほどイマジネイティヴで観る者を虜にし、観客とステージ=人と音楽を一体化させたフロイド式のショウ・ビジネスの様子を88年当時の撮影方法論で見事に伝えています。だからこそ、それがブラッシュアップされた事で感じられる発見と感動をこの機会に御体験戴きたいのです。現状で最高にして最新の映像版『DELICATE SOUND OF THUNDER』、今週末の入荷をどうぞ御期待下さい! Live at Nassau Coliseum, Uniondale, New York, USA 19th-23rd August 1988 Taken from the original Japanese laser disc (42LP136) (90:35) 1. Shine On You Crazy Diamond 2. Signs Of Life 3. Learning To Fly 4. Sorrow 5. The Dogs Of War 6. On The Turning Away 7. One Of These Days 8. Time 9. On The Run 10. The Great Gig In The Sky 11. Wish You Were Here 12. Us And Them 13. Comfortably Numb 14. One Slip 15. Run Like Hell 16. Shine On (Reprise) (End Credits) PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.91min.









