50年代の貴重なライブ音源として知られる1957年8月12日アムステルダム公演の模様を、近年オークションにより発掘されたオープン・リール・マスターから初めて収録された過去最高のサウンドボード音源。これまでビル・ラズウェルが関連していたセルロイド番や、それを元にしたリマスター・ヴァージョンなどが流通していた中、それらとは異なり、よりナチュラルで良質なマスター本来のクオリティーを損なわないもので、特にこれまでキンキンとした高音が耳障りだったのが抑えられたマイルドなサウンドになっており、またマイルスのバックを務めたルネ・ユルトルジェ・カルテットとのサウンド・バランスも飛躍的に向上。そしてこのライブは当時フランスにいたマイルスが地元のミュージシャンとプレイすることとなり、よってリハ不足を補うためか、全曲おなじみのヒット・チューンのオンパレードで、テーマやソロのパターンも定番化ばかり。それでもマイルスのノリは最高で、“A NIGHT IN TUNISIA“では新しいフレーズも飛び出したり、“ROUND ABOUT MIDNIGHT“も思い入れたっぷりに披露。また同ナンバーではバルネ・ウィランがいつものブリッジのパートを吹かずにマイルスが一人でプレイしており、自分のソロを、自分のパターンでしめるというレア演奏も。クオリティー的には50年代のモノラル・オープン・リールからのソースゆえ、一部テープが磁気を帯びてノイズが発生する箇所もあるものの、それを補ってもあまりある演奏が収められたので必聴。









