タルの代表作として名高い1972年の「THICK AS A BRICK」発表からちょうど40周年を迎えた2012年、イアン・アンダーソンはその続編として「THICK AS A BRICK 2」をソロ名義で4月に発表し、その後ワールド・ツアーを開始し、ついに満を持しての来日公演が実現。その来日3公演から初日、4月15日大阪公演をオリジナル・オーディエンス・マスターよりコンプリート収録。1972年以来初となる「THICK AS A BRICK」の完全再現、そしてその「THICK AS A BRICK」が1&2の形で40年間を繋ぐという、約2時間半に渡るステージをサウンドボード・レベルにて捉えたもので、まずライブは、1972年当時のタルを彷彿させる、ロングコート姿の、イアン・アンダーソンを除くメンバーが、開演前のBGMが流れる中、おもむろに現れ、ステージ上の清掃を始めるという寸劇からスタート。その演出からして「THICK AS A BRICK」との連続性をアピールしており、その寸劇が終わり、THICK AS A BRICKの主人公ジェラルド・ボストックが、イアン・アンダーソンが医者に扮する病院を訪れるという映像が流され、それが終わると同時にステージ上手から颯爽とイアン・アンダーソンが登場。そしてイアンの弾き語りパートから「THICK AS A BRICK」が劇的に始まり、トレードマークである片足立ちでのフルート奏法も健在。また演奏中のステージに電話がかかってきて中断するという演出も当時と同様に再現。その電話の主はタルの2007年ツアーで共演した女性ヴァイオリニスト、アナ・フィービで、イアンが「また2分後に」と応えると、その2分後にアナがSkypeで遠隔ゲスト参加し、スタジオ盤のヴァイオリン・パートを完全再現という、現代ならではの演出も。またオリジナルで弾いているギタリスト、マーティン・バレは本ツアーでは不在ながら、近年イアンのソロツアーを同行しているフロリアン・オパールが、バレのギタートーンやニュアンスを見事に再現し、「Thick As A Brick1」中間部のフルートとギターとの掛け合いなどは見せ場といえるところ。そして英国流のユーモア溢れた寸劇を交えながら、第2部の「THICK AS A BRICK 2」へ。「1」のフレーズをモチーフにして、連続性を感じさる曲が散りばめられており、さらには「2」リリース以前からライブで披露されてきた”Change Of Horses”では静と動のダイナミックな展開で聴衆を魅了。そしてオーディエンスも、「2」の締めくくりスクリーンに「The End」と映し出されると、スタンディング・オべ―ションで総立ちとなり、アンコールはジョン・オハラのピアノイントロから名曲”Locomotive Breath”でエンド。 その創造性に溢れたシアトリカルなパフォーマンスを余すところなく捉えた来日初日のドキュメンタリーを、ここに完全再現。さらにボーナスとして1977年「Songs From The Wood」リリース後のUKツアーより、2月10日のロンドン公演をプロショットで収めたDVDをプラス。元々はBBC:TV「Sight & Sound In Concert」用に収録されたものを、再放送された高画質映像にて収録したもので、それまでの代表曲に加え、同アルバムから4曲もプレイされており、複雑なコーラスから始まるSongs From The Wood、中世の楽器の数々を取り入れたVelvet Green、イアンのお馴染みのフルートが大活躍のHunting Girlなど、まさに見所は随所にある、トータル1時間。今のイアン・アンダーソンと、70年代絶頂期の映像を同時に楽しむことで、普遍のオリジナリティを堪能することが出来る逸品。 Disc 1 : 1. Introduction Thick As A Brick 2. Opening Film (Gerald Bostock Visits a Psychotherapist) 3. Thick As A Brick, Part 1 4. Intermission (The Weather!) 5. Thick As A Brick, Part 2 Disc 2 : 1. Intermission Thick As A Brick 2 2. Opening Film (Whatever Happened to Gerald Bostock?) 3. From A Pebble Thrown 4. Pebbles Instrumental 5. Might-Have-Beens 6. Upper Sixth Loan Shark 7. Banker Bets, Banker Wins 8. Swing It Far 9. Adrift And Dumfounded 10. Old School Song 11. Wootton Bassett Town 12. Power And Spirit 13. Give Till It Hurts 14. Cosy Corner 15. Shunt And Shuffle 16. A Change Of Horses 17. Confessional 18. Kismet In Suburbia 19. What-ifs, Maybes And Might-Have-Beens 20. Band Introduction 21. Banker Bets, Banker Wins (B.G.M) 22. Locomotive Breath [Live at Sankei Hall Breeze, Osaka, Japan 15th April 2013] ◇ Ian Anderson - Vocals, Flute, Guitar / Florian Opahle ? Guitar / John O'Hara - Keyboard, Accordion / David Goodier ? Bass / Scott Hammond - Drums, Percussion / Ryan O'Donnell - Vocals, Stage Antics DVD : 1. Introduction 2. Skating Away On The Thin Ice Of The New Day 3. Jack-In-The-Green 4. Thick As A Brick 5. Songs From The Wood 6. Velvet Green 7. Hunting Girl 8. Aqualung 9. Wind Up/Land of Hope & Glory/Locomotive Breath 10. Ending [Live at The Hippodrome, London, UK 10th February 1977 : PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.60min.] ◇ Ian Anderson - Vocals, Flute / Martin Barre - Guitar / John Glascock ? Bass / John Evan - Keyboards, Piano / David Palmer - Keyboards, Piano / Barriemore Barlow - Drums