1975年「炎」リリースに伴う北米ツアーより、6月17日NY,ロング・アイランドのナッソー・コロシアム公演の模様を、近年ネット公開されたテーパー所有のオーディエンス・マスター・テープにデジタル・リマスタリングを施して、146分にわたり初のコンプリート収録。同場所での2日目公演となるもので、オリジナルのリール・テープからのダイレクト収録ゆえ、これまで流通していた音源にあった「Dark Side Of The Moon」でのカットやノイズなども見受けられず、あのダン・ランピンスキー音源で有名な名ライブ、ボストン公演と並んでベスト・クオリティーと称された音源が、さらにクオリティー・アップしてここに。 そして聞きはやはりオープニングからの、この当時まだ発売前だった「アニマルズ」のプロト・タイプ・ナンバーによる演奏で、まず"Sheep”の原型となる"Raving & Drooling"はアルバムよりもソリッドかつ、アグレッシブで、続く”Dog"の原型"You Gotta Be Crazy"も、オリジナルをさらにクールな感触で披露。そしてすでにレコーディングも終わっていた"Shine On You Crazy Diamond"は、オリジナルにほぼ近いもので、冒頭でロジャーがシド・バレットについて語るシーンもしっかり収録されており、ギルモアのギター・ソロのあとで、メンバーが曲構成を見失うあたりは、この時期ならでは。 そして後半の「狂気」は、前日同様素晴らしいもので、特に”On The Run”ではアルバム同様、サラウンド・システムを活かした、立体感あるサウンドがホール全体に響きわたる様は感動もの。また女性コーラスやサックス奏者も交えたことで、よりオリジナルに近い演奏を繰り広げていたり、LRと左右にセパレートされた効果音やギター・パートのリアルなサウンドは、PAシステムのクオリティーが上がっていることを感じとれるというもの。そしてアンコールの”Echoes”も23分に及ぶ素晴らしい演奏で、リック・ライトがアドリブで独創的なイントロも披露。とにかく異常な迫力に満ちたバンド・アンサンブルを、オフィシャル・ブートレグとしてリリースも可能なレベルにてここに再現。「炎」ツアー、最高の演奏を最高のクオリティーで。 Disc One : 01. Opening 02. Raving And Drooling 03. You Gotta Be Crazy 04. Shine On You Crazy Diamond Part. 1- Part.5 05. Have A Cigar 06. Shine On You Crazy Diamond Part. 6 ? Part. 9 Disc Two : Dark Side Of The Moon 01. Speak To Me 02. Breathe 03. On The Run 04. Time 05. Breathe (reprise) 06. The Great Gig In The Sky 07. Money 08. Us And Them 09. Any Colour You Like 10. Brain Damage 11. Eclipse Disc Three : 01. Echoes [Recorded at Nassau Veterans Memorial Coliseum, Uniondale, Long Island, , NYC, USA 17th June 1975]