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Pink Floyd ピンク・フロイド/BBC Radio 6 Music 2011

これはフロイドのデビュー・シングル「Arnold Layne」から75年の「Shine On You Crazy Diamond」までの幾つかの曲を、当時の貴重なセッション録音やマルチトラックで収録された初期テイクをふんだんに用いながら当時のプロデューサーやメンバーに改めて当時の様子を振り返ってもらい、時系列で各曲の成り立ちを追ってゆくという合計90分間の番組です。何しろ番組内で流しているものがアルバムの製作過程にあったテイク違いの音やレコーディング風景の音、果てはデモ音源であったりする訳ですからそれを振り返って語るコメントも通常の返答とは根本的に違っているわけで、フロイドのファンなら絶対に聴き逃せないディープなラジオ・プログラムとなっているのです!!ディスク1のトラック(1)は番組のオープニングとなる前フリですが、トラック(2)からはフロイドの初期作品を手掛けたプロデューサー、ジョー・ボイドによる「Arnold Layne」の解説が始まり、そこからはそのレコーディング風景の音がいよいよ登場します。この様子は1967年1月29日のもので、オリジナルは4トラック・テープによって録音されている様です。ここではこの曲のオリジナルのバッキングトラックが聴け、何とベースとドラムの1stトラック、即ち一番古いアプローチが出てきます。またシドのギタートラックのみが何度かクローズアップされたり、キーボード(オルガン)の3rdトラックも出現したりで、パーツの断片が走馬灯の様に出てくる興味深い4分間となっています。続くパートは、シドとリックによるコーラスパートのクローズアップとなっており、これはハーモニーとメロディラインがどの様にベーシックトラックに加えられていったのかを追ってゆけるシーンとなっています。続いてはこの曲のベースラインとキーボード旋律の対比がクローズアップされのですが、ここに先のトラックで聞けた2人のコーラスパートが重ねられる事で曲がどの様にイメージアップされ、そこからどの様に曲が完成形に向かって行ったかが分かるという構成になっています。トラック(2)の「Candy and a Currant Bun」もマルチトラックからの音源が使用されており、シドとリックによるユニゾンのハーモニーが左チャンネルから、そしてバックコーラスが右チャンネルと完全にセパレートして出音し、その音響的なブレンド感をじっくりお愉しみ戴けるでしょう。ニック・メイソンとデヴィッド・ギルモアがノーマン・スミスについて語る部分で登場する「太陽賛歌」も初期のテイクで、歌唱の後ろでグロッケンシュピールの様な音色がチャンネルの右から左へ何度か移動しながら不思議な旋律を描いているのが耳を惹きます。歌唱もまだ練り込まれていないストレートな印象があり、試行錯誤中でありながらもファイナルテイク以上に神秘的なサウンドドラマが繰り広がってゆきます。トラック(6)「Echoes」は8トラックで録音されたセッションテープが使用されており、曲冒頭にあるソナーの様なピアノの音(※ピアノのアウトプットをレズリー・スピーカーに繋いだもの)についてギルモアが語っているシーンから始まります。この時のピアノ単体の音とレズリーに繋いだ時のサウンドの変化、そしてそれを結合させた最終的な響きの様子が2分42秒付近から約1分間に渡って聴くことが出来るのですが、このサウンドメイキングの様子は極めて興味深いシーンと言えるでしょう。しかし更に興味深いのは5分47秒付近からの展開で、ここでは何とバッキング・テープに載せて歌われる、レズリーを通したボーカル・スルーが約10秒間に渡って聴けるのです。暫くすると通常のファイナルテイクにシフトしてゆきますが、このレズリー・ボーカルのシーンは必聴でしょう。トラック(9)からはアラン・パーソンズによるフロイドの解説が始まりますが、それに続けて出てくるトラック(10)の「Money」はアコースティック版としてベーシックな演奏をしているオリジナル・デモ音源で、これが約30秒間お聴き戴けます。また4トラック・レコーディングされた冒頭SEのレジスター音のパーツが出てきて、トラック1と3がチャンネルの左側から、そしてトラック2と4が右側から出音してあの音が組み立てられてゆく様子も聴きどころでしょう。同様に、オリジナルのマルチトラックから録られたドラムのスネアのパート、バスドラムのキック音だけを露出させたパートが出てくるのも興味深いところです。続いてはその「Money」のギターパートのみを抽出してサウンドの組み立てを解説しており、5つのトラックでレコーディングされた全てのギター音がお愉しみ戴けます。これにより、この曲でどの様にギターの響きを際立たせているのかがサウンドを追っているだけで自然に分かる様になっているのですが、トラック後半ではこのギターにあのサックスが加わることでサウンドにどの様な音楽的な膨らみが出るのかを読み解いてゆくシーンもあり、最後まで聴き逃せないシーンが目白押しです。トラック(11)「Breathe」ではギルモア本人によるギターサウンドの解説があり、ディレイ効果やスライド・ギターによって響きの膨らみを追ってゆく中でギルモア・サウンドの秘密に触れる事が出来るでしょう。途中からはレズリー・スピーカーに繋いだピアノとのハーモニーや対比も楽しめます。続いて聴けるのは「Breathe」コーラスパートの抽出シーンとなっており、声のハーモニーでメロディラインを進行させる事によってベーシックなトラックがどの様な音楽的変化を辿ったのかも理解出来るでしょう。また途中からは「Great Gig in The Sky」の初期テイクが流れ、そこでは1972年にNASAの月面探査ミッションで実際に交わされた通信音声がミックスされたテイクを約1分間に渡ってお聴き戴けます。続いては「Great Gig...」でボーカルを担当した女性シンガー、クレア・トーリーによるレコーディング・プロセスの解説があり、彼女がやった2つのテイクが流され、楽曲の表情付けがどの様に行われたのかが貴重な音源を通して理解出来る構成になっています。ディスク2ではニックが当時ロバート・ワイアットとやっていた事についての解説が暫くありますが、トラック(4)からは1974年の"British Winter Tour '74"を経由して「Wish You Were Here」についてのコメントが始まります。ここではステファン・グラッペリによるヴァイオリンが入ったバージョンによる同曲が冒頭から流れるのですが、これについて何故このテイクを使わなかったかを語っているのも注目でしょう。1分22秒付近からは同曲のレコーディング・リハーサルの様子が非常に生々しい音で追ってゆけるシーンがあります。ここではギルモアによる12弦ギターとマイクロフォンを使用したボーカルラインがクローズアップされ、左右チャンネルで生々しく響くギターにギルモアの歌唱がどの様に重ねられていったのかを追ってゆくける聴き応えある場面が登場します。このパートの最後では、そのギルモアの単体歌唱とロジャーの歌唱とのハーモニー、そしてまた単体歌唱へと引き継がれてゆくコンビネーションがボーカルラインだけ取り出した状態でクローズアップ解説される箇所もあり、このダブルトラックでの音像の膨らみと音楽的な広がりが理解出来る興味深いトラックとなっています。トラック(5)はニックによる「Shine On You Crazy Diamond」イントロ部分の解説から始まります。各パートのサウンド・エフェクトがそれぞれクローズアップで分解され、どれがどの様に組み合わされてあの印象的な曲の立ち上がりが構築されていったのかを追ってゆける面白いトラックです。次のセクションで聴けるのは同曲の歌唱パートとバック・コーラスとの対比となっており、これはそれぞれの肉声トラック、即ち歌唱とハーモニーだけであのメロディラインの進行を追ってゆくというものです。その完璧なハーモニーは勿論のこと、ここではフロイドのキモとも言うべき"響きの妙"を楽器ではなく、肉声でどの様に作り上げていったのかを読み解ける点で本タイトル最大の聴きどころと言っても良いでしょう。また音声解説ではこのレコーディング中にジョン・レッキー(※当時フロイドのレコーディング・アシスタントをしていた)がシド・バレットと会うことについて話していたという興味深いエピソードにも言及している他、トラック後半で聴けるものもサックスが入っていないテイク違いのバージョンとなっておりますので、こちらも最後まで大いに耳を惹くことでしょう。本編タイトル『THE DIVISION BELL / THE ENDLESS RIVER OUTTAKES』と合わせて聴く事でフロイドの長い歴史を俯瞰できる嬉しいサポート・ディスクとなっておりますので、是非この機会にお愉しみ下さい! Broadcast on BBC Radio 6 Music 7th-8th October 2011 Disc 1(59:21) Programme #1 1. Introduction 2. Arnold Layne 3. Candy And A Currant Bun 4. Nick Mason & David Gilmour talking about Norman Smith 5. John Leckie talking about recording Meddle 6. Echoes 7. News Programme #2 8. John Leckie Talks 9. Alan Parson & David Gilmour Talks 10. Multitracks of Money 11. Speak To Me/Breathe (Alan Parson & David Gilmour Talks & Multitracks) 12. Great Gig In The Sky (David Gilmour & Clare Torry Talks, Multitracks) Disc 2(30:31) 1. Nick Mason talking about cooperation with Robert Wyatt 2. I Am The Believer (Robert Wyatt) 3. Wish You Were Here 4. On An Island (David Gilmour) & Crosby and Nash works 5. Shine On Crazy Diamond

Pink Floyd ピンク・フロイド/BBC Radio 6 Music 2011

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