1974年「海洋地形学の物語」ツアー末期に11公演行われたヨーロッパ・ツアー終盤となる4月19日パリ、フランス公演を、近年テーパー所有者がネットにアップしたオリジナル・オーディエンス・マスターよりコンプリート収録。まずそのクオリティーは既流出音源と全く別モノで、ピッチも正常かつ、バンド・サウンドのバランスも素晴らしく、別次元のクリアーなサウンドで、ツアー集大成のショーを再現。そして演奏の方も、全員一丸となったプレイの連続で、特にハウのギターは終始熱演で、全編にわたりキメもカンペキに決めており、まさに「イエスソングス」の再演かと思うほど。またセットも同アルバムから「追憶」以外の3曲を披露しており、「古代文明」の冒頭のスリリングさは、アルバム以上。そして「儀式」でその盛り上がりはピークに達し、オリジナルよりさらにスピード・アップしたパワフルな演奏は、そのあとの定番2曲がかすむほどのすさまじい展開ぶり。その見事なバンド・アンサンブルと、シンフォニックなサウンドが有機的に絡んだ、本ツアーでもベスト・パフォーマンスと言い切れる最高のライブを最高のクオリティーでここに。