スウェーデンのシンフォニック・プログレッシヴ・バンド、アングラガルドは、1991年に結成され、シーンを代表する名作3枚を残し、1995 年解散。そのサウンドはクリムゾンのヘヴィネスとイエスやジェネシスの構築性を兼ね備え、トラディショナルな哀愁を注ぎ込んだもので、忽然と現れ、すべてを伝説に託して忽然と去ったと思いきや、2012 年には「Viljans Oga」をリリースして健在をアピール。そんな彼等の短すぎた活動期間において、ライヴ活動も少なかった中、ラスト・ショウとなった1994年11月5日プログレ・フェス以外としては、1992年末から1993年末の実質1年のみ、15回のライブがスウェーデン、アメリカ、メキシコで行われことが判明。その中で、まさに幻と言える1993年12月12日メキシコ・シティ、そして12月18日ミルウォーキー公演を、いずれもサウンドボード・レベルのハイクオリティー・オーディエンス・マスターより収録。まず同時期ながら収録内容もかなり異なっており、1st「Hybris」ナンバーをメインに、当時未発表だった2ndからの"Skogsranden"、彼等のルーツを知る上で興味深い同郷の伝説、トレッティオアリガ・クリケットの"Krigssang"や、そしてジェネシスの"The Musical Box"など、レアなライヴ・トラックが多数。またクリムゾンのフォロワーとして語られがちな彼等ながら、トータル的には全盛期ジェネシスからの流れをイメージするもので、幽玄&叙情と暗黒&破壊の対比、そして牧歌的な北欧トラッド・テイストといった様々な要素を、変拍子&ブレイク多用の振幅の大きい手法にてプレイ。硬く冷たい構築美の妙が、スタジオのみならず、ライブにおいても遜色なく高いテンションで繰り出されており、メロトロンやフルートの特徴的な響き、そしてアコースティック・ギターの効果的な運用も印象的な、北欧シンフォニックの極地的ライブをここに。 disc one : 1. 30 Years Of War 2. Vandringar I Vilsenhet 3. Skogsranden 4. Kung Bore 5. The Musical Box [Live at Foro cultural Azcapotzalco, Mexico City, Mexico December 12th 1993] 6. Jordrok disc two : 1. Ifran klarhet till klarhet 2. Krigssang 3. Vandringar I Vilsenhet 4. Jam 5. Ganglat fran Knapptibble 6. Kung Bore 7. The Musical Box [Live at Marx Inn, Milwaukee, WI. December 18th 1993] ◇ Thomas Johnson: hammond , mellotrons and keyboards / Tord Lindman: vocals, guitars / Jonas Engdegard: guitars / Anna Holmgren: flute / Johan Hogberg: bass / Mattias Olsson: drums, cymbals and percussion