1962年12月のドイツはハンブルグにあるスター・クラヴでのステージを収録した有名な音源ですが、その実態は藪の中でした。1962 年10月5日にマネージャーとなったブライアン・エプスタインの元で、念願のレコード・デビューを果たしたビートルズ。エプスタインの買い込み(?)も あって、順調にチャートインしてから、11月にはセカンド・シングルを録音。英国内で出演する会場の格も上がりつつあった年末ですが、(西)ドイツの港町 ハンブルグへの巡業契約は残っていました。最初に出演した時はかの地でのトップクラスのロック演奏系クラヴのステージに立てる光栄を喜んだビートルズです が、この時には全く魅力のない仕事になっていたようです。伝説では、この時の複数回のステージを家庭用のテープ・レコーダーで録音したテープが 存在。ビートルズが成功後に、エプスタインに買取要求しまたが、あっさりと拒否されます。その後は物置に放置されていましたが、1977年になって、その テープの価値に気付いた人物達によって、突然レコード化されました。レコード化するにあたっては、保管状態の悪さもあって、劣化部分が多くて、そのまま使うことができず、たくさんの切り貼り編集を加えて、ドイツ初盤は2枚組26曲で発売されました。後に発売された米盤2枚組では新しい4曲が入れ替わって新登場しました。元テープの形態を知ることができない多くのファン達は、大晦日31日に演奏された合計30曲を収録した音源と思いこんでいましたが、その後、ブートやサン プラーテープ等でさらに他の演奏も出現。1997年に発行された研究本『FROM CAVERN TO STAR CLUB 1957-1962』で初めて、3日のステージをそれぞれ録音した合計3本のテープから構成されている事実が推理されて発表されました。その説によると1962年12月25日火曜日のステージと12月28日金曜日のステージと1962年12月30日日曜日のステージである可能性が高いとされています。今回、その25日と28日と言われるステージを収録したロウジェネレーションのテープが発見され、それを元に再構成されています。「RED HOT」等既発より演奏が長かったり、聞くことのできなかったMCを聞くことができます。残りの30日とされる音源は、ここでは既発の編集や断片の収録となりますが、こちらのロウジェネレーションのテープは、まもなく米国でデジタル・リマスタリングされ公式盤としてリリース予定ですので、それを待ってください。加えて、時を振り返るインタビューや証言、演奏を含んだドキュメンタリーが2本、公式盤とは編集が異なるサンプラーテープからの音源と映像版アンソロジーのミックス等のスタークラヴ音源を満載しています。誤解が多く謎の多いライヴですが、ピート・ベストではなく、リンゴがドラムを叩く、デビュー直後の若きビートルズの、エプスタインの定める枠に収まっていないワイルドなステージを貴重な録音で楽しんでください。マニア、コレクター向け。 DISC-1 * German Documentary 01: RED HOT/STAR CLUB IN HAMBURG *Live on Stage: Tuesday, 25 December, 1962 02: BE BOP-A-LULA 03: I SAW HER STANDING THERE 04: HALLELUJAH! I LOVE YOU SO 05: RED HOD 06: SHEILA 07: KANSAS CITY / HEY-HEY-HEY-HEY! 08: SHIMMY LIKE KATE 09: REMINISCING 10: RED SAILS IN THE SUNSET 11: SWEEY LITTLE SIXTEEN 12: ROLL OVER BEETHOVEN 13: A TASTE OF HONY! 14: ASK ME WHY 15: LONG TALL SALLY 16: BESAME MUCHO 17: I'M GONNA SIT RIGHT DOWN AND CRY 18: TWIST AND SHOWT 19: MR. MOONLIGHT 20: FALLING IN LOVE AGAIN 21: I'M TALKING IN LOVE AGAIN 22: I REMENBER YOU * Unreleased Samplere Tape 23: KANSAS CITY/ HEY-HEY-HEY-HEY! 24: SHIMMY LIKE KATE 25: FALLING IN LOVE AGAIN 26: ROLL OVER BEETHOVEN 27: I SAW HER STANDING THERE * Anthology Mixes 28: RED HOD 29: SHIMMY LIKE KATE 30: RED SAILS IN THE SUNSET * Live Performance by Littele Richard 31: LUCILLE DISC-2 *Live on Stage: Friday, 28 December. 1962 01: NOTHING SHAKING 02: I SAW HER STANDING THERE 03: TO KNOW HER IS TO LOVE HER 04: EVERYBODY'S TRYING TO BE MY BABY 05: TILL THERE WAS YOU 06: WHERE HAVE YOU BEEB ALL MY LIFE 07: LEND ME YOUR COMB 08: YOUR FEET'S TOO BIG 09: I'M TALKING ABOUT YOU 10: A TASTE OF HONEY! 11: MUTCHBOX 12: LITTLE QUEENIE 13: ROLL OVER BEETHOVEN *Live on Stage: Sunday, 30 December 1962 14: ROADRUNNER 15: HIPPY HIPPY SHAKE #1 16: A TASTE OF HONY! #2 17: MONEY (vocal: Tony Sheridan) 18: REMINISCING 19: ASK ME WHY 20: I SAW HER STANDING THERE 21: SPARKLING BROWN EYES (vocal: Keith Hardic) 22: LOVESTICK BLUES #1 (vocal: John Frankland) 23: FIRST TASTE OF LOVE (vocal: Bobby Thompson) 24: DIZZY MISS LIZZY (vocal: Lingsize Taylor) 25: HIPPY HIPPY SHAKE #2 26: A TASTE OF HONY! #2 27: LOVESTICK BLUES #2 (vocal: John Frankland) *Live on Stage: Monday, 31 December 1962 28: NEW YEAR'S DAY INTRO (Man Fred Weissleder) 29: HURRY GULLY (Cliff Bennet & The Rebel Rousers) / INTRO SAME AS 28 * German Documentary 30: THE EARLY BEATLES IN HAMBURG * Live Performance by Tony Sheridan 31: MY BONNIE