前回スタンリー・クラークとの共演で触発されたトニー・ハイマス、サイモン・フィリップスらと共に"There And Back"をリリースし、その製作メンバーでツアーに出た1980年ジャパン・ツアー追加公演であり、最終日となった12月18日のライブを、近年発掘されたオーディエンス・ソースにてほぼコンプリート収録。ネットで一部流通していたものの、オープニング・パートからエンディングまで1時間45分にわたりきっちり収録されたものはほとんど流通しておらず、クオリティーも当時のカセット・レコーディングとしてはバランスも良くクリアーで、特に2曲目以降からは安定したサウンドにて。プレイの方もツアー最終日ということもあり、前日のやや精彩を欠いたパフォーマンスに比べると、全員緊張感みなぎるバトルを繰り広げ、さらに今も語り草となるアンコール”You Never Know”のラストでベックはギターの弦を全て引きちぎるパフォーマンスを見せ、最終日に相応しい盛り上がりに。またアンコールのはじめにはベックが”Greensleeves”のフレーズを弾いてみたりと余裕のシーンも。この最終公演のあと次の来日まで6年空くこともあり、その間でベックのプレイ・スタイルやバンドのアンサンブルも大きく変化もあるゆえ、日本のファンにとっては感慨深い部分もある1980年来日公演のメモリアルとも云える必聴マスト・アイテム!Tokyo