メジャーデビュー直前の現存するライブ音源では最古と思われる、1973年12月22日ニューヨーク、コヴェントリー公演をコンプリート収録。前年の72年、ポール・スタンレーとジーン・シモンズ、末期に加入したピーター・クリスらによる前身バンドWICKED LESTERでの活動が暗礁に乗り上げ、バンドのコンセプトを変更、新たにオーディションによりリードギタリストとしてエース・フレーリーを獲得し、ここにオリジナルKISSが誕生し、地元ニューヨークで活動を開始。そのアーリーKISSのクラブ・ツアーの最終日となったのがこの日で、過去、最古の音源として知られていた「KISS」ツアー初日の1973年大晦日のアカデミー・オブ・ミュージック公演の直前にあたるもので、ローカルバンドとしては最後のギグとなるもの。FLAMING YOUTHのオープニング・アクトだったため、セットリスト自体は全9曲と短いものの、後にアルバムに収録され、その後も演奏される代表曲の数々を披露。アルバムのレコーディング直後ということもあり、アレンジはさらにレコード・ヴァージョン同様になっているものの、躍動感のある"Deuce"、ルーズな"Cold Gin"、ギミック最小限の"Firehouse"、後のライブと同じようにピーターのドラムソロがフィーチュアされた"100.000 Years"。そしてラストは"Black Diamond"と"Let Me Go, Rock 'N Roll"の2連発と、演奏自体はかなり荒いものの、初期KISSの魅力全開のステージをそのままに再現。クオリティーも当時のクラブ・ギグの空気感をそのまま完全パッケージしたマスターに、さらにデジタル・リマスタリングを施したベスト・クオリティーにて。資料的価値も極めて高い、歴史的タイトル。