2015年ジャパン・ツアーより、2日目となる2月20日東京・中野サンプラザ公演を、ヴォーカルのネイサン・ジェームスが使用していた、モニタリング用非圧縮のイヤーモニター・ソースによるライン音源と、フロント・ローからのデジタル・オーディエンス・マスターを、完全フル・マトリックス収録したタイトルがここに。まずウリのスコーピオンズ加入40周年として行われている今回のツアーは、アンコールのジミヘン・ナンバーを除いて、全曲ウリ在籍時のスコーピオンズ・ナンバーで埋め尽くされており、古くからのファンとしてはたまらないセット内容となるもの。そして特筆すべきは、この日はオフィシャルの映像作品「TOKYO TAPES REVISITED」となるべく、撮影カメラがシューティングされ、セット自体は前日の名古屋公演とは変わらないものの、バンドの演奏もやはり気合が入ったものに。 そして前日同様の流れでライブは進行する中、「荒城の月」では、イントロ部にアレンジが加わり、琴を模した音色のキーボードやトレモロ奏法が活きるウリのギターが和の情景を描き出したりも。また、「Fly to The Rainbow」終盤、ウリのアーミングが激し過ぎたため、弦が切れるというトラブルが生じ、MCを挟みながら、ギター・チェンジするシーンはあまりにリアル。なおこのあとも、控えのスカイ・ギター“インフィニティ”で「Top of the Bill」がスタートするも、チューニングが狂っており、アーミングで音程差をカヴァー試みるも演奏中断となり、結局弦を張り直して戻ってきたスカイ・ギターを使うことに。因みにヘッドに装備してあるトロニカル社の自動チューニング・システムを実演してみせると会場から感嘆のどよめきが起こるあたりは、決してオフィシャルではカットされるゆえ、貴重なドキュメントといえるもの。またこの夜からジェイミー・リトルがドラマーとして登場、名古屋公演のリチャードはパワーヒッターでテンポが速く突進力がありましたが、ジェイミーはしなやかで軽快かつ絶妙なグル―ヴを生む持ち味で、繊細なシンバルワークも魅力。そして佳境となる「I've Got To Be Free」ではコール&レスポンスで会場を一体化させ、「Polar Nights」も豪快なプレイ。そして「Dark Lady」では各メンバーのソロをインクルードし、盛大に盛り上げ、とどめのアンコールは、間髪いれず立て続けに「Pictured Life」「Catch Your Train」。 オフィシャル盤では味わえないリアルな一夜をここに完全再現。 Disc 1 : 01. Opening 02. All Night Long 03. Longing for Fire 04. Crying Days 05. The Sails of Charon 06. Sun in My Hand 07. Virgin Killer 08. Kojo No Tsuki 09. We'll Burn the Sky 10. In Trance 11. Rainbow Dream prelude 12. Fly to the Rainbow Disc 2 : 01. Top of the Bill 02. Top of the Bill part2 03. I've Got to Be Free 04. Polar Nights 05. Dark Lady 06. Pictured Life 07. Catch Your Train 08. All Along the Watchtower 09. Little Wing 10. Closing [Live at Nakano Sun Plaza, Tokyo, Japan 20th February 2015 : IEM Source + EX-Audience Source = Matrix Recording] ◇Personnel : ULI JON ROTH (G) NATHAN JAMES (Vo) ULE RITGEN (B) NIKLAS TURMANN (G) JAMIE LITTLE (Ds) CORVIN BAHN (Kb) DAVID KLOSINSKI