2008年以来5年ぶりの来日を直前に控え、CHEAP TRICKファンならば見逃せない一本がここに登場します! 彼らが三度目の来日を実現した1980年の"ジャパン・ジャム 2"より、8月19日の神戸公演を関係者流出のステレオ・サウンドボード音源でパッケージ。日本の洋楽コンサート史上でも重要なスペシャル・ライヴをリアルに楽しませる、ファン待望のCDです!CHEAP TRICKの来日公演といえば、何を措いてもまずは「AT BUDOKAN」が思い起こされます。端正なルックスと確かな実力を併せ持つヴォーカルのロビン・ザンダーとベースのトム・ピーターソン、一流のソングライター・ギタリストの側面とエキセントリックなキャラクターという二面性のリック・ニールセン、そしてユニークなドラマーであるバン・E・カルロス・・・・・・個性豊かな四人が生み出したサウンドと会場の盛り上がりは、世界中の一般的なリスナーにも、CHEAP TRICKの名前と"コンサートの殿堂"としての日本武道館を強烈に印象付けたのです。この作品で一躍スターダムに躍り出た彼らは、翌年早くも2度目の来日を果たし、初来日を上回る大成功。さらにジョン・レノンのアルバムにもセッション参加したり、有名な音楽雑誌でも表紙を飾り続けるなど、人気は絶頂に達しました。そのバンドに転機が訪れたのが1980年。アルバム「ALL SHOOK UP」の製作後に、バンド人気を支えていたトム・ピーターソンが脱退してしまうのです。バンドは後任としてピート・コミタを迎え、8月に行われる日本公演に備えました。その3度目の来日こそ、"ジャパン・ジャム2"でのヘッドライナー出演でした。"ジャパン・ジャム"は、前年の'79年にBEACH BOYSやHEARTらを迎えて第一回を開催。いわゆる"夏フェス"の先駆者として、今や伝説的な存在となっています。'80年に実現したこの第二回では前年の湘南および京都から場所を移し、8月16日と17日には神奈川・横浜スタジアムで関東公演を、そして19日には神戸・六甲山スキー場の特設ステージで関西公演を行いました。本作ではその最終日,19日の模様を、関係者流出のステレオ・サウンドボード音源でほぼ完全に収録しています。本音源はかつてPower Gateレーベルからもリリースされていましたが、今回は、関係者提供のマスターカセットテープより、全面的なリマスターを実施。既発ではやや篭り気味でモコモコとしていたサウンドが、スッキリと高音が抜ける音像へと生まれ変わっています(部分的に感じられた荒さや歪みも、可能な限り緩和されています)。ファンはCHEAP TRICKのキャッチーでアグレッシヴな楽曲を、より楽しく聴き込めるでしょう。この当時は現在のように情報が発達しておらず、バンドのメンバー・チェンジも直ちには知られない状況(バンドがこの来日前にトムの脱退を公表していなかったとも言われます)。それだけにファンは会場で初めて「トム・ピーターソン脱退」という事実を突きつけられ、一部では騒然となったと伝えられます。 しかしライヴ自体は非常に素晴らしい! 安定感のあるピートのプレイはカルロスのドラムとも巧みにマッチし、両者のリズムはパワフルこの上なし。この時ピートは衣装や髪型など、トムを意識したようなルックスだったそうで、バンド側がファンの持つイメージを大切にしていた事を伺わせます(そのため、メンバー・チェンジに気付かない観客も割合多かったそうです)。ロビンのカラフルな歌声、変幻自在のプレイで盛り上げるリックのギターは、言うまでも無く生き生きとした演奏を展開しています。本ライヴを観たファンによれば、この日は天候が良くなかったそうですが、充実したライヴの中身はそんな事も吹き飛ばすような熱さでいっぱい。ライン直結の録音なので本来歓声はオフなのにも関わらず、ロビンのマイクでは歓声がしっかり拾われています。ここからも会場の興奮ぶりがはっきりと理解できます。「AT BUDOKAN」同様、お約束ともいえる「Hello There」での幕開けから、同じく「IN COLOR」収録の「Clock Strikes Ten」など、各アルバムの代表曲がプレイされます。「HEAVEN TONIGHT」からの「California Man」や「On Top Of The World」、さらには「Surrender」などは大きな聴き所を演出します。大ヒット作「DREAM POLICE」からチョイスされた「I'll Be With You Tonight」・「Voices」など4曲に、当時リリースされた10インチシングル「FOUND ALL THE PARTS」にちなんでのTHE BEATLESナンバー「Day Tripper」は聴き逃せないポイント。そしてライヴ後半の「Ain't That A Shame」は、ついつい「AT BUDOKAN」を思い起こしてしまうでしょう。ラストは「Dream Police」からメドレー展開する「Hello There」のリプライズが、ライヴを元気よくビシッと締めくくります。一部の曲で欠落が見られるのが何とも残念ですが、トータルの約70分、聴き手は"ピート・コミタ在籍時で唯一の来日"という貴重なドキュメントを体験しつつ、CHEAP TRICKの魅力的なステージをたっぷりと味わえます。 Live at Mount Rokko Ski Area, Kobe, Japan 19th August 1980 STEREO SBD(from Original Masters) 1. Opening 2. Hello There 3. Clock Strikes Ten 4. I'll Be With You Tonight 5. Southern Girls 6. California Man 7. Good Girl 8. On Top Of The World 9. Can't Hold On 10. Everything Works If You Let It 11. Gonna Raise Hell 12. Day Tripper 13. Voices 14. Ain't That A Shame 15. I Want You To Want Me 16. Surrender 17. Dream Police 18. Hello There Robin Zander - Lead Vocal, Guitar Rick Nielsen - Guitar, Vocal Pete Comita - Bass, Vocal Bun E. Carlos - Drums STEREO SOUNDBOARD RECORDING