まずDisc:1には2nd「UNIVERSE」を引っさげての、ライヴ盤「HIBIYA」を産んだ1985年初来日より、10月12日大坂キャンディ・ホール公演を収録。クリスター・メンツァの野太いヴォーカルは場慣れしていないせいか不安定な箇所も有るものの、透明感溢れるメロディーや、ヨナスの美旋律ギターと、後にRISINGFORCE入りし、イングウェイの片腕となるマッツ・オラウソンのキーボードのアンサンブルは北欧HMファンなら必聴。また3週間前に書いた新曲という紹介で演奏された、未発表曲"Meaningless"や、名曲"Handled Roughly"、これが最初の演奏だというMCに続き披露されるRAINBOWの"Man On The Silver Mountain"からのリッチー・ナンバー4連発の怒濤の締めくくりは圧巻。そしてDisc:2は、ヴォーカルにヨハン・ダールストロムをヴォーカルに迎えた「ROSE & CHAMPAGNE」メンバーでの最初期となる、1986年11月6日、地元スウェーデン、マルメ公演を収録。おそらくこのラインナップで現存する唯一のライヴ音源であり、しかもサウンドボード・ソースゆえ、こちらもファンなら要チェック。ヨハンの線が細めながら安定したきれいなハイトーンを活かしたポップに洗練されたアレンジに、ヨナスの丁寧な美旋律プレイが光る、この時期ならではの味わい深い演奏となっており、名曲"Handled Roughly"のイントロでスタートする"Paris"を始め、「ROSE & CHAMPAGNE」リリースの約1年半前にして、既に5曲をプレイしているほかにも、イアン・ギランを意識したようなヴォーカルに煽られスタートする"Universe"、ヨナスのより練り込まれた美旋律がドラマティックに炸裂するギター・ソロなど、この時期ならではのアレンジも聞きどころ。