VAN HALENの「TOKYO'S ON FIRE」、MSGの「THE MOVING ELEMENT」、DIOの「DRAGON HEAD」、更にはJUDAS PRIESTの「UNDER DEADLY WHEELS」を覚えていらっしゃるでしょうか?(実は他にも凄いのが沢山あるのですが・・・)あの奇跡録音をブチかました鉄腕テーパーの秘蔵マスターが再び登場! 今度の獲物はメタル・モンスター、METALLICAです!! この日のライヴは過去にもリリースされていますが、今回はテーパー本人から直に譲られた正真正銘のオリジナルマスターを使用。DATによるノーカット完全デジタル収録のマスターを、丁寧なマスタリングして“これ以上、改善しようがあるのか?”というほどの完璧サウンドに仕上げました。鉄板録音を永久に保存するに相応しい、豪華3枚組で大登場です!「DRAGON HEAD」etc...の奇蹟的録音をご存じない方のためにも、本作の凄味をご紹介しましょう。本作に収められているのは、METALLICAの4度目となるジャパンツアーより、1993年3月18日横浜アリーナ公演。「BLACK ALBUM」に伴うツアーで日本を訪れるのは2度目で、1991年大晦日の東京ドームのカウントダウンイベント以来、約1年ぶりの日本ツアーでした。いつの時代でもMETALLICAは世界一のメタルバンドですが、なかでも超代表作「BLACK ALBUM」時代は絶頂期中の絶頂期。1回のショウで数万?数十万人を集めるワールドツアーが丸4年にも及び、メタル史上でも過去に比類なく、20年経った現在でも超える者のない大成功を収めていました。そう、ここに収められているのは、世界一どころか、人類史上ナンバー1のHEAVY METALなのです!!その超充実ライヴを、これ以上ないほど素晴らしいオーディエンス・サウンドで記録したのが本作です。その奇跡録音ぶりは「The Ecstasy Of Gold?Creeping Death」からいきなり炸裂! 素晴らしくクリアで4人の演奏がくっきり伝わり、低音も痩せることなく、まるでサウンドボードのように………ふぅ、もう止めましょう。このサウンドを前にして、こんな事をクドクド書くのは、録音に失礼です。もちろん、こうした美点が全部そろっているのは当たり前。本作の凄味は、もっと先の次元なんですから!声を大にして言いたいのは、公式ライヴ盤と同等に聴きやすさながら、横浜アリーナの“空間”がリアルにパッケージされていること。高音から低音までまったくボケていないのに、なぜか広い広い大会場の空間が分かる。もちろん、楽音がサウンドボード級なのに、です。特に音源マニアの方にお伝えしたいのは、歓声の素晴らしさ。楽音に比べて非常に小さいにもかかわらず、広がりがあって「あぁ、凄い大観衆だ」と分かる不思議な歓声。まるで、大会場の客席に敷き詰められた絨毯のように滑らかで、その上からMETALLICAが降り注ぐような感覚です。それはオープニングの「Creeping Death」から凄い。開演直後の熱狂、歌い出しからの大合唱、そして「Die! Die!」のコール……イヤホンで聴いても空間の上下が感じられるかのよう! まさにDIOの「DRAGON HEAD」の奇跡、再びです。そして続く「Harvester Of Sorrow」がまた、とんでもない! ヘヴィなミドルテンポの曲ですが、その重さたるや凄まじい。ノイズが起きそうで絶対にビビらない、寸止めのズ太い重低音。“「…AND JUSTICE FOR ALL」は一体何だったのか?”と思ってしまう、芳醇な重みです。「世界一のメタルバンド」などという、特異なバンドにしか出せないリッチ・サウンドなのでしょうが、それをこうまでも見事に録音してみせたテーパーの凄腕……。このテーパーが人類史上ナンバー1のメタル・ライヴを見に行ってくれて、本当に良かった!迫力だけでなく、繊細さにも気付かされるのが「Welcome Home (Sanitarium)」。アコースティックのイントロはきらきらと輝く機微に溢れ、クライマックスのツイン・ハーモニーは美しさとドラマティシズムを遺憾なく発揮する……本当に、タメ息の漏れる録音です。たった3曲なのに、スペースを取りすぎてしまいました。先を急ぎましょう(笑)。聴きどころ続きのなかでも、ショウ中盤でのトピックは「Justice Medley」でしょうか。オフィシャルの「LIVE SHIT: BINGE & PURGE」でも聴けるメドレーですが、本作では観客がメドレーにどう反応しているかまでリアルに分かります。当時は「メドレーなんて……」という声もありましたが、本作から聞こえてくるのは、次から次へと変わっていく曲に反応して歌いまくる観客(繰り返しますが、1人がうるさく騒いでいるような録音じゃないですよ!)。もともとコロコロと曲調が変化していく「…AND JUSTICE FOR ALL」だけに、メドレーにしても違和感より、何が飛び出すか分からない“オモチャ箱”感の方が先立つようです(後年の「Kill/Ride Medley」はさすがにやりすぎでしたね:笑)。後半では「Fade To Black」の美しさや「Battery」の凄まじい盛り上がり、「あやつり人形の葬送行進曲(ヒッチコック劇場のテーマ)」や「Burn」「Welcome To The Jungle」も飛び出す遊びタイムなどなど、語りたい曲はたくさんありますが、“本作ならでは”の凄味と言えばやはり音の立体感。それを堪能できるのは「One」でしょう。お馴染みの銃撃戦SEからして凄い。低音が広がりつつもクリアさが落ちない迫力の銃撃音。かつてピンク・フロイドは、ライヴ会場の真ん中に小川のせせらぎを再現し、客の頭上に小鳥のさえずりを飛び交わせたそうですが、そんな故事さえも思い起こさせる、見事な空間録音です。そして流れるアルペジオの繊細な響き、ヘヴィに展開したパートで広がる大合唱……本作の美点を1曲に集約したような珠玉のオーディエンス・テイクです。ただし! このテイクをお聴きになる際は音量にご注意ください。さもないと、中盤で炸裂するパイロの“一発”に心臓麻痺を起こしても責任は持てません(笑)。パイロに煽られて爆発する盛り上がりが楽しめるのも、消防法の厳しい東京公演では望めない。これだから横浜公演は聴き逃せないのです。それにしてもこのパイロ、突然起こるデカい炸裂音にもかかわらず、やはりビビッたノイズがない。こんなところでも、本作の超絶録音ぶりが証明されているわけです。その他、1991年には聴けなかった「Wherever I May Roam」「Of Wolf And Man」「Nothing Else Matters」「Stone Cold Crazy」も楽しめるなど、聴き所の尽きない完全収録2時間40分34秒。“人類史上最高のメタルとはどんな音楽か”、“理想のオーディエンス録音とは何か”もたっぷりと味わえる1本です。 Live at Yokohama Arena, Yokohama, Japan 18th March 1993 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (58:47) 1. The Ecstasy Of Gold 2. Creeping Death 3. Harvester Of Sorrow 4. Welcome Home (Sanitarium) 5. Sad But True 6. Wherever I May Roam 7. Of Wolf And Man 8. Guitar Solo 9. The Unforgiven 10. Justice Medley Disc 2 (64:05) 1. Bass & Guitar Solo 2. Through The Never 3. For Whom The Bell Tolls 4. Fade To Black 5. Master Of Puppets 6. Seek & Destroy 7. Battery Disc 3 (37:48) 1. Nothing Else Matters 2. Am I Evil? 3. Last Caress 4. One 5. Enter Sandman 6. Stone Cold Crazy James Hetfield - Guitar, Vocal Lars Ulrich - Drums Kirk Hammett - Guitar Jason Newsted - Bass, Vocal