サウンドで収録したその名の通りアップグレード版です。今回のVirtuoso盤の特徴といたしましては、とにかく楽音が近く、群を抜くスケール感満点に録音されていること。録音者は1985年マリリオン日本青年館公演を奇跡的超高音質で録音した稀代のテーパーと聴けば、そのクオリティにも十分に納得がいくのではないでしょうか。トレーダー間でも一切出回っていないオリジナルDATマスターからの収録で、実際は14分もの冒頭SE「The River」は6分半の収録ですが、実際のステージ演奏は全て完璧なサウンドで収録されています。組曲「Brave」で聴ける、全体を流れる澄み切ったようなサウンドとダイナミックで分厚い音像は絶品のひとこと。荒廃した現代社会に生きる一人の少女をテーマに造られたアルバム「Brave」ですが、その起伏に富んだ曲調と緩急に満ちたドラマチックな盛り上がりに、飽きることなく一気に聴けてしまいます。PAの前のマイクをフィックスしたのかと思われるような安定感抜群のダイレクトなサウンドですが、時折聞こえる歓声や手拍子が良い感じに日本ライヴらしい雰囲気をもリアがてくれます。Goodbye To All That中盤で「息を止めて、それがわかったら、それでいいの」という女性の日本語ボイスが囁かれる様は圧巻。こんな凄いライヴが20年前に日本で行われていたのですね。Hard As LoveやAlone Again In The Lap Of Luxuryではラウドな曲調に合わせて手拍子が巻き起こりますし、Brave~The Great Escape~Made Againとクライマックスを迎える終盤は、その迫力と演奏の質の高さに観客が押し黙って聴き入っている様子がリアルに伝わってきます。ディスクデバイドは既発同様にスティーブが初めて「こんにちは、東京」と挨拶する「The Hollow Man」から。(なんとMCは曲中これのみ)「Brave」以降の40分はアンコールパートでフィッシュ時代からスティーヴ・ホガースまでのヒット曲を効果的に並べており、「Brave」にて、これ以上は無いほどの感動を味わった観客を更なる高みに導きます。演奏前にはホガースは「昨日、来てくれた皆に捧げるよ」とMC。前日はアンコール3曲目だったホガース加入後初のアルバム「Seasons End」からの名曲Easterからスタート。続いては前日演奏されなかったはフィッシュ時代末期のアルバム「Clutching At Straw」からのWarm Wet Circle~That Time Of Nightを演奏。両日ショウに参加したファンを大いに感動させてくれます。2ndアンコールはホガース参加後2作目の「Holidays in Eden」からのCover My Eyesに続いては、「Clutching At Straw」からのSlainte Mhathを演奏します。(前日に演奏したUninvited Guestと Garden Partyはこの日は演奏せず。)ラストは大ヒット作「Misplaced Childhood」からのヒットメドレーKayleigh~Lavender~Heart Of Lothianで会場を大いに熱狂させた後、「Seasons End」からの楽しいマリリオン風ロックンロールHooks In Youでショウを締めくくります。奇跡のライヴ盤「Misplaced Childhood In Tokyo」のテーパーからの時間を超越したプレゼントが本作です。抜群の音のクリアネスで蘇る、ちょうど20年前に行われたマリリオンの1994年川崎公演。 Live at Club Citta, Kawasaki, Japan 16th July 1994 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 (40:18) 1. Intro: River (Michael Hunter) Brave 2. Bridge 3. Living With The Big Lie 4. Runaway 5. Goodbye To All That a) Wave b) Mad c) The Opium Den d) The Slide e) Standing In The Swing 6. Hard As Love Disc 2 (79:38) 1. The Hollow Man 2. Alone Again In The Lap Of Luxury a) Now Wah Your Hands 3. Paper Lies 4. Brave 5. The Great Escape a) The Last Of You b) Falling From The Moon 6. Made Again Encore 7. Easter 8. Warm Wet Circle 9. That Time Of Night 10. Cover My Eyes 11. Slainte Mhath 12. Kayleigh 13. Lavender 14. Heart Of Lothian 15. Hooks In You Steve Hogarth - Vocals Steve Rothery - Guitars Mark Kelly - Keyboards Pete Trewavas ? Bass Ian Mosley ? Drums