『CROSS ROAD』の記録的ヒットの余勢をかって新たな扉を開いた『THESE DAYS』時代。そのマルチカメラ・プロショットがリリース決定です。本作に収められているのは「1995年10月31日エクアドル公演」。“TESE DAYS TOUR 1995-1996”では二度の来日公演が実現し、公式映像『LIVE FROM LONDON』も制作されました。まずは、そんな当時の状況からショウのポジションを確認してみましょう。 【1995年】・4月26日-5月19日:アジア(11公演)・5月23日-7月8日:欧州#1(29公演)←※公式 《6月27日『THESE DAYS』発売》・7月21日-10月7日:北米(44公演)・10月22日-11月4日:中南米(8公演)←★ココ★・11月8日-18日:オセアニア(7公演)・11月28日-12月3日:南アフリカ(3公演) 【1996年】・5月14日-20日:日本#2(5公演)・6月1日-7月19日:欧州#2(26公演) これがワールドツアーの全体像。日本公演は1995年5月と1996年5月にありましたが、本作のエクアドル公演はちょうどその中間。「中南米」6公演目にあたるコンサートでした。このショウは現地のテレビ局“TELEAMAZONAS”でもプロショット放送。当時から知られる定番映像でした。本作は、そんな既発のコピーではなく、最近になって登場したアップグレード版。S-VHSで録画された1stジェネ・マスターなのです。そのアップグレードぶりは実に素晴らしい。90年代の南米放送ではあるのですが、いわゆる”南米クオリティ”でイメージするものとは違い、フレッシュなマスター鮮度が素晴らしい。もちろん、現代デジタル感覚で「オフィシャル級」とは言えないものの、ダビング痕のほとんどないビビッドな画質・発色は23年の時間を軽々と飛び越え、まるで当時の電波を直接受信しているかのように美しい。従来の既発とは次元の違う映像美なのです。クオリティは南米っぽくないものの、その放送内容は実に南米らしい。まず、大胆なカメラワークから凄い。欧米の洗練されたカット割りとは明らかに異なり、メンバーのドアップが延々と繋がれる。現場となったエスタディオ・オリンピコ・アタウアルパは、約4万人収容のスタジアムなのですが、そのスケール感はすっ飛ばされ、メンバーに密着できる映像なのです。しかも、その接写が妙に斜めだったり、荒っぽくカットが変わったりと実にワイルドなのです。まるでクリップのようにメンバー主体の映像ですが、実は本当にクリップも登場する。数々のヒット曲が演奏されるわけですが、「Livin' On A Prayer」「You Give Love A Bad Name」「Blaze Of Glory」「Bad Medicine」といった曲ではPVなどのイメージ映像が容赦なく被せられる(演奏はライヴのままです)。せっかくのプロショット・ライヴなのに勿体ない……と思いつつ、20代と30代のジョンが交差する画面が面白くもあるのです。そこから薫るのは、90年代の南米。欧米に追いついた現代の南米ではなく、ロックに酔いしれ、勢い任せで大騒ぎしていた90年代の無邪気な熱狂が画面から溢れ出るのです。そのクオリティで描かれるのは、これまた全世界的な人気を全身で楽しむかのような熱演。セットは奇をてらわない大代表曲+新曲。先述した通り、このツアーからは公式映像『LIVE FROM LONDON』にも残されていますが、そこでも観られない曲もたっぷり。ちょっと列挙しますと、「Someday I'll Be Saturday Night」「Something For The Pain」「Damned」「Born To Be My Baby」「Runaway」と、全体の1/3に当たる5曲に及びます。「Something For The Pain」も貴重ですが、それ以上なのは「Damned」。イントロとしてジョンがPATTI SMITH GROUPの「Because The Night」をアカペラに歌うアレンジがえらく渋カッコイイ。キャッチーではあってもじっくりと染み込むような味わいの『THESE DAYS』時代らしいシーンです。『CROSS ROAD』で新たなる地平へと登り詰めたBON JOVI。そんな彼らの熱演と無邪気な南米放送が出会ったプロショットです。名曲だらけのライヴ映像としても、地球の反対側から『LIVE FROM LONDON』を補完する1本としても楽しめますが、それ以上に90年代の薫りが面白い傑作映像。その過去最高峰版です。 Live at Atahualpa Stadium, Quito, Ecuador 31st October 1995 PRO-SHOT (89:20) 1. Hey God 2. Livin' On A Prayer 3. You Give Love A Bad Name 4. Keep The Faith 5. These Days 6. Someday I'll Be Saturday Night 7. Something For The Pain 8. Because The Night/Damned 9. Blaze Of Glory 10. Bad Medicine / Shout 11. Lay Your Hands On Me 12. Backstage Footage 13. Wanted Dead Or Alive 14. Always 15. Born To Be My Baby 16. Runaway PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.89min.









