本作が記録されたのは、「R40」ツアーの23回目となる「2015年6月29日マジソン・スクエア・ガーデン公演」。そう、ロック史に数々の伝説を刻み込んだ殿堂中の殿堂です。その画質・音質は完璧。アングルはステージ右上からの斜めショットで、アレックス・ライフソンやゲディ・リーの手元もばっちりです。“斜め”と言うと、不安になるのが要所要所で映されるスクリーン映像。結成40周年ツアーだけあってバンドの歴史を凝縮したネタ満載の映像が大きな見どころなのですが、それが斜めゆえに見づらい映像も多かったのです。しかし、この伝統の大会場では、ステージ真後ろだけでなく、ステージ右上にも巨大なスクリーンが設置され、そのスクリーンを正視できるポジションなのです。斜めにゆえに左右にカメラを振らずともメンバーを一気に捉えることができ、スクリーンの映像も非常に見やすい。実際、各曲でアレックスとゲディがピッキングを同期させながらフレーズを重ねる姿は爽快でさえあり、まさにプログレッシヴ・ロックの醍醐味を端的に表す名シーンが延々と続くのです。また、セットリストにも嬉しいポイント。「R40」は、最新作からデビュー作まで、40年の歴史を逆順で遡っていくコンセプトなのですが、日程によって若干、曲目を変えてもいます。現在までに基本のセットリストが3種類(海外マニアの間では「SET LIST A・B・C」と呼ばれています)と、1日だけのレア・セットが4種類(同「SET LIST D・E・F・G」)確認されていますが、本作は、そのレア・セットのひとつ「SET LIST F」なのです。レア・セットも4種類あるにはありますが、「D・E・F・G」の違いはせいぜい2・3曲なので、全部を観なくても1日だけでも様子はほぼつかめます。とは言え、この日追加された「SIGNALS」からの「Losing It」こそが激レア。そもそも当時からシングルカットされたわけでもなく、ライヴ演奏の記録も見当たらない曲。「R40」でもレア・セットの4回しか演奏されていません。穏やかに、じっくりと情感を高めていく隠れた名曲なのですが、40年の歴史を詰め込めるだけ詰め込んだセットリストの中に、ポッと挟み込まれたのです。しかも、この曲には特別ゲストにジョナサン・ディンクレイジが登場。エミー賞・ゴールデングローブ賞俳優:ピーター・ディンクレイジの兄弟でもあるヴァイオリニストです。ブルーから紫に変わるライトの中、アレックス&ゲディと寄り添いながら、絡み合うように奏でられるヴァイオリン。これほど貴重で幻想的な“3人ストリングス”の光景を、クリア極まりない画質・音質で体験できるなんて!総てが完全無欠に思える本作ですが、極々わずかに欠点もある。実は、「Headlong Flight」「The Main Monkey Business」の一部で画面が止まる箇所があるのです。その長さは、「Headlong Flight」で12秒と9秒の2箇所、「The Main Monkey Business」で20秒ほど。しかし、本作はプレス2DVDで157分44秒も超大作であり、静止パートは全体の0.43%。つまり、残り99.57%が極上クオリティであり、今まで登場した数々の映像タイトルよりも各段に安定しているのです。しかも、その静止パートでも極上のライヴサウンドは途切れなく、別マスターの補完でもない。滑らかに臨場感を繋いでくれます。「1秒の隙もない完全無欠」とウソを付くわけにもいきませんが、1%にも満たない小数点以下の欠点のためにプレス化を逃すこともできない。本作のクオリティとは、そういう次元なのです。 現在までに公表されているツアー日程は、「8月1日ロサンゼルス公演」まで。それが最後になるのかもしれません。そして、あなたがこれをお読みになっているこの瞬間、残されたライヴは2公演だけ。今すぐご注文いただいたとして、本作を手にされるのは最終公演が今まさに開演しようという頃でしょう。「今さらRUSHの再来日などという夢は見るまい。考えまい」……そう思ってきました。であればこそ、せめて客席撮影の傑作映像を観ることで、海を越えて至福の時間を共有したい。本作は、「R40」の全貌を極上の画質・音質で味わい尽くせる大傑作なだけでなく、その望みを叶える“最後の希望”でもあるのです。今こそ、本作で同じ時間を刻もうではありませんか。その名がロック史に燦然と輝くRUSHの、最後かも知れない“今”を。 Live at Madison Square Garden, New York, NY. USA 29th June 2015 AMAZING SHOT!!! Disc 1(65:42) 1. Video Intro (The World is ... The World is) 2. The Anarchist 3. Headlong Flight 4. Far Cry 5. The Main Monkey Business 6. One Little Victory 7. Animate 8. Roll The Bones 9. Distant Early Warning 10. Losing It (with Jonathan Dinklage on violin) 11. Subdivisions Disc 2(92:02) 1. Video Intro (No Country for Old Hens) 2. Tom Sawyer 3. Red Barchetta 4. The Spirit of Radio 5. Jacob's Ladder 6. Hemispheres Prelude 7. Cygnus X-1 8. Closer To The Heart 9. Xanadu 10. 2112(Overture/The Temples of Syrinx/Presentation/Grand Finale) Encore 11. Video Intro (Mel's Rock Pile starring Eugene Levy) 12. Lakeside Park 13. Anthem 14. What You're Doing 15. Working Man 16. Video: Exit Stage Left COLOUR NTSC Approx. 158min.









