DISC-1は、活動の絶頂期であった'65年から'70年までを中心に、現存するS&Gの未発表ライヴやTV出演映像などを時系列に網羅した決定版!S&G最古の映像と言われるHollywood A Go-Go 1965から始まり、最新の2009年武道館公演までレアで貴重な映像を通じてS&Gの足跡を辿る一大アンソロジーとなっています。画期的と云えるのは1965年から、1年ごとに各年代別にセクションが区切られていて当時の時代背景などを把握しながら彼等の活動を辿れるプロ級の編集エディットをお楽しみ下さい。ブレイク直前のイノセント感溢れる弾き語りライヴを見せるカナダTVの"SING OUT 1965"と、NBC-TV制作のTVショウ"THE KRAFT MUSIC HALL"、そして"HOLLAND 1968"、この初期S&Gのモノクロ映像の定番TVライヴ3本は、まとまった曲数が見れるTVショウとしてコレクターズ・アイテムでは定番ライヴでありますが、今回はMC部分に日本語字幕を付けてあり、当時S&G自らMCまでして曲を解説し紹介した意図に迫れる編集となっています。もちろん全て現時点で最高のデジタル・マスターからの収録となっています。他にもスマザーズ・ブラザーズでのカラー映像4曲や、12弦ギターの響きも鮮やかな「エミリー・エミリー」、ポール・サイモン瓜二つの弟が飛び入りするAnjiなど、どれもが必見の内容です。また、ほとんど映像素材のない1970年の楽曲もの、つまり傑作アルバム「明日に架ける橋」の楽曲については日本語歌詞対訳付きでダイジェストでは有りますが10分ほどのオリジナル・クリップで纏め上げられ、グラミー6部門受賞と活動停止とが同時期に起こった彼等の当時の心境なども図れる内容となっています。古い番組の中にはどうしても劣化した画像の曲もありますが、画像素材の少ない彼等の活動を網羅した充実した内容60年代末期のアメリカ社会に於いて、フォークやポップ・ソングと云うだけに滞まらずに時代と密接に繋がりつつも、多大な影響を残したサイモンとガーファンクル。そんな彼等の全魅力をじっくり腰をすえて堪能下さい。DISC-2のオリジナル対訳によるクリップスの方は、驚くべきことにほとんどがスタジオ・ヴァージョンの音声に当該曲演奏シーンなどを独自にエデイットした入魂の編集映像となっており、聴き慣れたあのCDの音声に日本語対訳が付いてドップリとS&の歌詞世界に浸れる至福の1枚になりました。デイランやストーンズなどと比べスラングも少なく、、T・S・エリオットなど米国文学と60年代フォークロア的な言い回しが多い内省的でインテリジェンスなサイモンの書く歌詞世界は日本ウケも良く、ファンならばある程度内容は把握されてるとは思いますが、改めて音と一緒に文字として"詩"を体験する事で更に深く彼等の魅力を再認識できる内容となっています。現代社会に潜む都市生活者の孤独を鋭い言葉で描ききった"サウンド・オブ・サイレンス"の1曲だけでも充分な衝撃を受ける事必至ですが、謎の多い反戦歌"スカボロー・フェア"も歌詞テロップの視覚を通して聴いてみれば溜飲が下がるファンも多いのでは。またまるで一遍の小説か映画の様に情景鮮やかに歌われる"アメリカ"に秘められた希望や失望、都市の中での個の埋没を慎ましくも雄弁に語る永遠の名曲"ボクサー"や、ポールのソロ作ながら重要な"アメリカの歌"まで、ファン必見の内容です。また唯一60'sスラング溢れる"真面目に取り組んだフォークロックのパロディ?!"、問題作にしてビートジェネレーションに通じる社会への啓示でもある「簡単で散漫な演説」の日本語対訳映像もユニークでファンならば必見ですし、そしてアルバム「明日に架ける橋」制作時に意見衝突となり遂に今だ未発表のままである1969年の問題作"Cuba-Si, Nixon-No"の日本語対訳Versionも収録(音声はオハイオ1969年ライヴ音源)。「キューバ最高!ニクソン最低!」ってそりゃ発表できる訳ありません!(笑)このようにメロディやサウンドだけでなく歌詞の面からS&Gの魅力を凝縮しています。サイモンとガーファンクル・・・。彼等の実際の活動期間は僅か1964~1970年の実質6年ほど。アルバム5枚、楽曲にしてわずか60曲余りにしかすぎません。が、僕等はどれだけ彼等の歌に勇気づけられた事でしょう。つまり、僕等は何者なのか?そして何処へ行くのか?そのような 問いかけの日々、いつもそばに彼等の歌がありました。そう、あの時代を生きた全ての人へ、この映像集はあります。









