1981年リリースのソロとしては5枚目となるアルバム「CURED」リリースに伴うこワールドツアーの北米レグより、12月7日カナダはヴァンクーヴァー、コモドアー公演をFM放送マスターからのステレオ・サウンドボードにて完全コンプリート収録。本アルバム「CURED」は最もポップ色の強いアルバムであり、当時のニュー・ウェーブやエレクトリック・ポップの影響も感じさせるサウンドで、ライブではアルバム・ナンバーを中心としながらも、従来のハケットの路線であり、これまでのキャリアの集大成ともいうべき内容。まずオープニングは「CURED」からの"The Air Conditioned Nightmare"。「CURED」からはその後"Funny Feeling"、"Picture Postcard"、"Overnight Sleeper"、"Hope I Don't Wake Up"の計5曲を披露。そしてファーストからの"Ace Of Wands"、「SPECTRAL MORNINGS」からのGENESISっぽいシンフォニックプログレ曲"Every Day"、オリエンタルムードの"The Red Flower Of Tachai"、弟のジョン・ハケットのベースペダルをフィーチャーした"Tigermoth"などバラエティ豊かなセットリストが魅力的。また中盤のアコースティック・セットでは、GENESIS時代の"Horizons"、セカンドからの"Kim"をプレイ。そして後半では前作「DEFCTOR」ツアーではオープニングナンバーだった"Slogans"でドラムソロをフィーチャー、ヘヴィな"A Tower Struck Down"、緊張感のある展開にスティーブのテクニックが思う存分発揮される"Please Don't Touch"辺りが聞き所。音質も放送用音源にデジタル・リマスタリングを施したオフィシャル・クオリティーにて。