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Pink Floyd ピンク・フロイド/Belgium 1972

ほぼ1年間を費やして行われた「未完成狂気」ツアーの終盤、1972年最後のヨーロ ッパ・ツアー終了間近かとなる12月5日ベルギー、ブリュッセル公演を、近年テーパーがネット公開した奇跡的なクオリティーによるオーディエンス・マスターより、98分にわたりコンプリート収録。過去部分的なものや、質の悪い音源は流通していた中で、まずスゴいのはデータによると、本タイトルの音源はベルギー在住のフロイド・マニアが、当時としては最上級と言えるUHER製品の「リポート・ステレオ」というオープン・リールと、AKGマイクロフォンを会場に持ち込みアリーナにて録音したといわれるもので、現代のDAT以上にリアルかつステレオ感と臨場感のある生々しいライブ・サウンドをカンペキに再現。しかもフロイドの演奏も、イギリスから日本、アメリカ、そしてヨーロッパへとツアー継続していた中で「狂気」を何度もライブ演奏することで、練り上げられてきた上でのほぼ最終プロトと言えるもので、その完成の域に達した「狂気」は、オフィシャル・アルバム、リリース後の1973年から75年でのライブよりはるかにダイナミックかつ素晴らしいもので、「狂気」のライブ・ヴァージョンとしては長い彼等のライブ史の中でも間違いなく最高と言えるもの。尚、オープニング”Breathe”途中でシーケンサーの誤作動が発生し、手に負えない強烈な出力トラブルが起こるのもまたライブならでは。またdisc:2におけるライブ後半部においても、同様の素晴らしい演奏を繰り広げており、幽玄な”Careful With That Axe, Eugene”におけるロジャーの詩の朗読、そして注目はアンコールの”Childhood's End”で、この曲は4日前のフランス公演で初めて披露されたもので、演奏回数もわずかなので、こちらもファンは要チェック。「狂気」のベスト・ライブ・パフォーマンス、そしてアンコールのレア・ナンバーと、全てが聴き所と言える、1972年フロイド・ライブの必聴マスト・アイテム。

Pink Floyd ピンク・フロイド/Belgium 1972

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