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Pink Floyd ピンク・フロイド/Germany 1970

マニア必携の一枚。この日のショウの演奏内容の素晴らしさはこれまでも専門家の間でも論じられている通りで、「原子心母」リリース後の欧州ツアー音源としては、非常にレベルの高いパフォーマンスを、この録音テイクから確認することが出来ます。ミステリアスなムードから狂乱にシフトしていくオープニングナンバーAstronomy Domineからバンドのグルーブ感溢れる演奏は絶好調です。この曲と続くFat Old Sunのギタープレイは圧巻でファン必聴です。オルガンの美しい響きが、フロイドのライブの持ち味である静と動を上手く表現しています。幽玄のムードを漂わせるCymbalineの後半のギターソロも最高です。4人だけで演奏されてきたAtom Heart Motherのライブアレンジもここに完成の域を迎え、アルバム同様のS.E.が重なり、迫力満点のドラマチックかつダイナミックなライブが演出されます。オルガンが非常に美しく録音されており、そこにギルモアのスライド・ギターが被さる瞬間は最高です。パーカッシブなサウンドのオルガンもこの日は凄まじい存在感を醸し出しています。これは名演奏・名録音と言えるでしょう。後半のコンサートの第二部のThe Embryoでは後にEchoesで使用されるカモメのようなギターサウンドを中間で聞くことができます。後半の珍しい展開と独創的なギターソロは必聴パートです。いつも以上にゆったりしたGreen Is The Colour。ギターとオルガンのアンサンブルが効果的なEugeneは後半のエキセントリックなギタープレイが凄い迫力です。Set The Controls For The Heart Of The Sunは静から動へ次第に変化していく様が圧巻で、特にこの日は非常にしまった、統制の取れた演奏が聴けます。観客も圧倒されている感じで、演奏が終わっても、拍手の間、しばらくの沈黙が続いたりします。A Saucerful Of Secretsはエンディング前でちょうとテープ切れになるのが残念ですが、11分収録されており、いつもどおり迫力あるスペーシーな演奏を楽しむことができます。

Pink Floyd ピンク・フロイド/Germany 1970

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