1972年3月6日東京体育館で行われたライヴが登場。この年のフロイドはあの「Dark Side Of The Moon」をコンサートで練り上げている時期で、この日本でもプロトバーションが演奏され話題になりました。当然1年後に発表されたオリジナルバージョンと比べると、まだまだあちこちが不完全なアレンジですし、効果音もまだ完全ではありません。また、詳しい人ならご存知でしょうけど「On The Run」「The Great Gig In The Sky」の2曲はオリジナルとは全く違った曲になっています。今回は狂気の未完成版をいきなり聞かせるのですが、観客はさぞとまどったことでしょう。完成された正規アルバムには遠く及ばないのですが、マニアの中にはこのプロトタイプがフロイドらしいと言う人もいるようです。音源はFM東海でオンエアされたものだというから驚き。録音はクリアでプロの機材でワンポイント録音されたと思われます。惜しいのはアスアンゼムの途中で放送が終わってしまったことです。ですが、この後に当時のDJの「どこの国で行われた、何というグループのテープでしょうかねぇ」というコメントまで入っています。もちろんこのテープがピンク・フロイドの東京公演という事は周知の事実だったのですが、公共の放送で海賊版のテープを流すわけですし、まだ発表前の曲ですから、あえてこのようなコメントを残したものだと思われます。 Dark Side Of The Moon Tokyo Taiikukan, Tokyo, Japan 06/March/1972 1.Speak To Me 2.Breathe 3.On The Run 4.Time 5.Breathe(Reprise)6.The Great Gig In The Sky 7.Money 8.Us And Them 9.D.J. Talks