「MOONMADNESS」リリース時のワールドツアーより、1976年6月26日サンフランシスコ、ボーディング・ハウス公演を、コンプリートではないものの、放送用サウンドボード音源にデジタル・リマスタリングを施したベスト・クオリティーにて収録。ツアーにはメル・コリンズが参加し、次作でのバンド加入の布石となった反面、ベーシストのダグ・ファーガーソンがツアー終了後に脱退、オリジナルラインアップの崩壊となるターニングポイントとなる時期の記録。しかし幻想的なムードの楽曲を彩るアンドリューのギターとピーター・バーデンスのキーボードに、更に加わるメルのサックス、フルートのプレイは名演奏の連続。アルバムと同じくイントロダクション的な"Aristillus"からスタートし、ダグヴォーカルの"Song Within A Song"に繋げ、前作「SNOW GOOSE」からのハイライトをプレイ。そして中盤からは完全再現ではないものの、「MOONMADNESS」の世界観をステージの上でも披露し、アルバムのハイライト曲である大作"Lunar Sea"ではシンセによるスペイシーな前半部分から一転、変拍子による激しい展開にアンドリュー、ピーター、メルの三つ巴の圧巻のプレイは感動もの。