セカンド・アルバム「ムーヴィング・ウェイヴス」リリース後、1971年10月29日ロッテルダムで行われた「ニューポート・ジャズ・フェスティヴァル」でのライブを、オフィシャル・クオリティー、ステレオ・サウンドボードにて収録。ニューポート・ジャズ・フェスティヴァルは基本的にはロードアイランド州ニューポートで行われているフェスながら、しばしば海外でも開催されており、ここでは”Eruption”1曲のみのセット・リスト。フェスなので、この1曲のみの可能性もあるものの、他にも演奏曲があったかは不明。それでもオルガンとギターによるクラシカルなデュオで幕を開けるEruption(「ムーヴィング・ウェイヴス」のB面すべてを使った組曲)は素晴らしく、約23分のスタジオテイクとは違い、ここでは各メンバーのソロを交えてほぼ倍の長さに引き延ばされており、インタープレイを中心とした、唯一無二のパフォーマンスを披露。中でもアッカーマンが凄まじいプレイをこれでもかと炸裂させており、ソリッドな超絶速弾き、ヴァイオリン奏法など、緩急交えた素晴らしいプレイは鳥肌もので、途中”White Summer/Black Mountain Side”を思わせるフレージングと展開もあり。フォーカスならではの奔放な演奏と、緊密なアンサンブルが見事に融合した至極のパフォーマンスを極上のサウンドでここに。