ビートルズ・ファン必携のレーベルより、ポール初のロシア公演となった、2003年5月24日モスクワ赤の広場でのライブを、ベスト・クオリティー、サウンドボード音源にてコンプリート収録したタイトルがここに。まず現存するベスト・クオリティーのサウンドボード・ソースにデジタル・リマスタリングを施すことで、音の完全なるクリーン・アップや、不自然な個所も修正され、過去バージョンとの音の違いは、まさに別ソースと言っても過言ではないくらいのもの。そしてライブ内容も初のロシア公演ということもあり、ポールやバンドの熱の入れようは、まさに名演と呼ぶに相応しく、メンバーそれぞれがロシア語で挨拶をする場面もあり、ウィックスは普段の寡黙な印象に反して、通訳を入れて長く自分の想い出を語るなど、このコンサートが特別である事を伺わせるに充分なもの。また「Getting Better」ではイントロに加え、曲の構成まで間違える箇所などがあっても、それをハイテンションで乗り切る勢いがあり。さらに最も注目なのは「Back In The U.S.S.R.」で、この曲が発表された1967年当時はソビエト連邦だったのが、この2003年はソビエトは既になく、歌詞にあるモスクワで初めて披露された時には国体が変わっていたものの、西側音楽を野蛮なものとみなしていた社会主義の時代でなくなったからこそ、ポールが演奏する機会が与えらえたともいえ、そのあたりは皮肉なところ。 そしてポールも演奏後に「とうとう、ここでこの曲を演奏したぜ!」と息を切りながら興奮気味に語っているところからも、これが一世一代のプレイであったことが伺え、さらにこの日、コンサート前にポールと面会したプーチン大統領が、アンコール近くになって遅れて会場入りしたため、なんと大統領のために、「Back In The U.S.S.R.」をもう一度演奏するというハプニングも。なおこの2度目の演奏は、最初こそ丁寧に歌っているものの、間奏に入るあたりからポールがキレはじめ、めちゃくちゃハードな歌唱になっているあたりも要チェック。 DISC ONE : 01. Hello Goodbye 02. Jet 03. All My Loving 04. Getting Better 05. Let Me Roll It 06. Lonely Road 07. Your Loving Flame 08. Blackbird 09. Everynight 10. We Can Work It Out 11. You Never Give Me Your Money - Carry That Weight 12. The Fool On The Hill 13. Here Today 14. Something 15. Eleanor Rigby 16. Here There And Everywhere 17. I’ve Just Seen A Face 18. Calico Skies 19. Two Of Us 20. Michelle DISC TWO : 01. Band On The Run 02. Back In The U.S.S.R. 03. Maybe I’m Amazed 04. Let ‘Em In 05. My Love 06. She’s Leaving Home 07. Can’t Buy Me Love 08. Birthday 09. Live And Let Die 10. Let It Be 11. Hey Jude 12. The Long And Winding Road 13. Lady Madonna 14. I Saw Her Standing There 15. Yesterday 16. CHOBA B CCCP 17. SgtPepper’s Reprise - The End [AT RED SQUARE, MOSCOW, RUSSIA, MAY 24th 2003]