スコーピオンズとの27年振りの夢の共演が実現した2005年。その9月10日、ウリのバンドがオープニング・アクトを務める条件だったステージのため、当時咽に不調を抱えていたリズ・ヴァンドールに代わり、元DREAMTIDEのオラフ・ゼンクバイルを迎えたラインナップでフランス公演後、12公演のヨーロッパ・ツアーを敢行。本作はこのレアなラインナップによるツアー最終日となった12月11日ギリシャ、アテネはCLUB 22公演をマスター・サウンドボード・ソースにデジタル・リマスタリングを施したオフィシャル・クオリティーにて収録。何と云っても最大の聞き所は、前年までのツアーや、カヴァーをフィーチュアした翌年からのツアーとも全く違う、ソロではそれまで全く演奏されなかったスコーピオンズとエレクトリック・サンのナンバーがほぼ全編を占めるセットリストで、この日は"Your Light"、"Black Night"をフィーチュアした"Dark Lady"、"Yellow Raven"、"Drifting Sun"というレアなスコーピオンズ・ナンバー、そして"Longing For Fire"、"Evening Wind"という、こちらも珍しいエレクトリック・サンのナンバーをプレイ。またオラフのヴォーカルもこのツアーならではの、HR/HM然としたサウンドに見事にマッチしており、前年とは比べ物にならない、コーラスワーク、ドラマティックかつ重厚なロック・アレンジのバンドサウンドをバックに、ウリが40以上のフレット、7弦のスカイギターを駆っての即興性重視の、美しいフレーズを連発。熱心なファンに、ここ数年で最高のパーフェクトなプレイとまで言わしめた必聴ライヴ。また、ファーディのキーボードが光る"Why?"、イントロの美しすぎるギターサウンドが鳥肌モノの"We'll Burn The Sky"、重厚なアレンジの"Sail Of Charon"、2ndアンコールでコンサートの締めに演奏された即興のバラードも感動的なマスターピース・アイテム