これは、とても凶暴な音源です。子供の手の届かないところで保管してください。マーチン・スコセッシのブルース生誕50周年記念プロジェクトの中で「ジミ・ヘンドリクスがバディ・ガイに憧れ、アクションを真似た」という件が出てきます。エリック・クラプトンはジミ・ヘンドリクスのドキュメントのなかで「彼(ジミ)を初めて見たとき、まるで“ぶち切れたバディ・ガイ”だと思った。」と語っています。バディ・ガイのオフィシャル・アルバムの中で特にテンションが高いと評価されているのは『ディス・イズ・バディガイ』、或いは『ストーン・クレイジー』辺りでしょうか。しかし、それらを聴いてもジミ・ヘンドリクスにつながる“ぶち切れたバディ・ガイ”までは感じ取ることが出来ませんでした。そして、ついに“ぶち切れたバディ・ガイ”が収録されたアイテムが、ここに登場したのです。ステレオサウンドボードながら、それほど音質は良くありませんが、シャウトし、のけぞってギターを掻き毟る様がありありと捕らえられているのです。狂気乱舞。もうブルースというよりはパンクです。オフィシャルアイテムを全て聴いたようなバディ・ガイのファンでも腰を抜かすことでしょう。なるほどジミヘンが熱狂したわけです。『マネー』は20分を超える大暴動、ビートルズ・ファンが聴いたら気絶します。とにかくこのアイテム、要注意です。